composer 作曲家

トンヨン市の国際現代音楽協会フェスティバル②

トンヨン市の国際現代音楽協会、その最初の日です。
3つの演奏会に行きました。殆どの作品がびっくりするほど保守的なのでした。もちろん例外もありましたが、シンプルで、調性的な曲がほとんどです。
一番面白かったのは「アジア人の作曲家ショーケース」という演奏会でした。コンクールでした。6人の現代を代表する作曲家と指揮者が、若い作曲家4人を選びます。そしてその4人はTIMFアンサンブル(吹奏楽器3、弦楽器4、ピアノ)のために新作を作りました(二胡を使う事もみとめられていました)。
日本人の作曲家、小出紀子氏が受賞しました。彼女の「布袋」という曲が演奏されました。あの七福神の一人のように、面白くて陽気な作品だと思いました。
小出さんの作品も聴いていて楽しかったですが、一番魅力的だった作品はタイ人の作曲家Thatchatham Silsupan氏が作曲した「Griefs for nothing」だった。色々な特殊技術ーー例えば、コントラバスのブリッジを覆ったアルミホイルとか、プリペアドピアノとかーーが使われていて、本当にデリケートな作品でした。昔の北部タイの葬式の俗曲に基づいた作品で、儚い命を主題にしています。捉え所のない構造でした。殆ど幽玄な感じすらありました。その演奏会の四つの作品はいずれも長所がありましたが、Silsupan氏の作品だけが、もう一回聴きたいと思わせるものでした。