composer 作曲家

トンヨン市の国際現代音楽協会フェスティバル③

今日は2つの演奏会がありました。最初は韓国のチャンワン・フィルハーモニック・オーケストラの演奏会で、5つの作品が演奏されました。わたしにとって、そのうち3つは面白く感じられました。スエーデンのHenrik Strindberg氏ーー70年代、つまり彼の青春時代にはちょっと有名なロックバンド「Ragnarök」のメンバーであり、今や現代音楽の作曲家ーーがベートーベン「第九」に基づいて「O Freunde, let others speak」という作品を発表しました。トルコ人のZeynep Gedizlioglu氏による「Despite the Memory of the Lost Silence」も面白い作品だと思いました。一つの大げさで熱烈な旋律を(煩いカサンドラ・ミラーの作品のように)何回も繰り返し、それが徐々に断片化されたり、バラバラに分解したりします。構造について言えば本当にいい曲だと思いましたが、煩くてわざとらしい音楽的な要素は残念ながら耳障りだったと思います。
今や殆ど中年になったわたしにとって、煩い子供にも、煩い音楽にも、興味がなくなりました。トンヨンのMサイズのホールで、それほど大きい(フルサイズの)オーケストラ全員がフォルティッシモで弾いたら、耳が痛いほど煩いのです。カナダ人の名作曲家ムリー・シェーファー氏はかつて、小さな音は聴衆が吸い寄せ、大きな音は聴衆が押しやる、と書いていました。言うまでもなく、フォルティッシイッシモで書くべき場合があります。しかし現代音楽の作曲家はそれわわ使いすぎているようです。わたしは聴衆を吸い寄せたい。怒鳴らないでくださいと言いたいのです!
煩くない作品が一つありました。韓国人のシン・ヱジュン氏の「
Zoetrope」(回転のぞき絵)です。素晴らしい作品でした。印象的な最初のジェスチャーから幻想的な最後のジェスチャーまで、じっくり、順序立てて、独創的な一つのアイディアへ発展していきます。管弦楽法も巧みです。25歳のシン氏の未来を楽しみに思っています。
二番目の演奏会は香港ニューミュージックアンサンブルのものでした。函館出身で小学生時代からカナダに住んでいるカナダ人、
ウエダ・リタ氏の「As the snowflakes return to the sky」(雪片は空へ戻りつつ)は素敵な曲だと思います。弦楽器アンサンブルのために、精緻な管弦楽法を駆使しました。春になりましたし、季節にもあっていて、綺麗な作品でした。